HbA1cが下がらない理由は?食後高血糖に要注意
■ HbA1cとは?
HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は、過去1〜2か月の平均血糖値を示す指標です。
糖尿病の診断や治療の効果をみるために、非常に重要な指標です。
しかし、「食事に気をつけているのにHbA1cが下がらない...」というお悩みもよく聞かれます。
■ 原因のひとつは「食後高血糖」かも?
血糖値は「空腹時」だけでなく、「食後」に大きく上昇します。
特に、炭水化物中心の食事や、早食い・ドカ食いが原因で、食後血糖値が急上昇しやすくなります。
このような「食後高血糖」が続くと、HbA1cもなかなか下がりません。
■ 食後高血糖のリスク
食後高血糖は、HbA1cが高いだけでなく、以下のような合併症リスクとも関連しています。
- ・動脈硬化
- ・心筋梗塞や脳梗塞
- ・網膜症や腎症などの糖尿病合併症
「空腹時は正常なのに、HbA1cが高い」という方は、食後の血糖値に注目する必要があります。
■ 食後高血糖を防ぐには
以下のような工夫が、食後血糖値の急上昇を防ぎます。
- ・食べる順番を工夫(野菜→たんぱく質→炭水化物)
- ・ゆっくりよく噛んで食べる
- ・炭水化物の量を見直す(主食は「少なめ」が基本)
- ・食後に軽い運動(10〜15分の散歩など)
■ 医師と一緒に血糖コントロールを
HbA1cが下がらない理由は人それぞれです。
食事や生活習慣だけでなく、薬の見直しや検査が必要なこともあります。
当院では、患者様一人ひとりに合わせた治療・アドバイスを行っています。
「自分では気をつけているのに改善しない...」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
■ まとめ
HbA1cが思うように下がらないときは、「食後高血糖」が隠れているかもしれません。
食事の見直しや運動の工夫で、日常生活の中から改善できるポイントはたくさんあります。
まずはご自身の生活習慣を見直し、必要に応じて医師に相談してみましょう。
